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08月18日23時30分

売買による不動産の名義変更(不動産登記⑬)

不動産の売買が行われれば、売主から買主に名義変更が必要となります。 ただ、売買による不動産の名義変更の場合、売主・買主以外にも、担保権者(債権者)が手続きに関わる場合があります。

不動産売買

不動産の売買には、好みの物件を探したり、見に行ったり、不動産業者に話を聞いたりと、売買契約成立に至るまで時間がかかりますが、ここでは、売買契約が成立し、不動産の売買代金の授受と名義変更手続きを行う段階、いわゆる不動産売買決済のご説明をさせていただきます。

売買による名義変更

不動産の売買の場合、売買代金の支払いと、名義変更は、同時に行われる必要があります。
こんなことはあってはならないことですが、例えば、同じ売主が同じ物件を別々の2人の人物に売却した場合には、どちらがその不動産の所有者になるのでしょうか?
先に売買代金を支払った人が所有者になるのでしょうか?
実は、売買代金を支払った順番は関係なく、重要なのは、不動産の名義変更です。
つまり、不動産の名義変更の登記手続きを先に行った方が、その不動産の所有者となり、たとえ先に不動産を購入していたとしても、名義変更の登記を行っていなければ、所有者としては認められません。
ですので、売買代金の支払いと、名義変更の手続きは同時に行われる必要があるのです。

住宅ローンと抵当権

不動産を購入するというと、ご自身のご自宅用に購入される方がほとんどだと思います。また、ご自宅用に不動産を購入される場合、ほとんどの方が銀行の住宅ローンを利用されると思います。
住宅ローンで融資を受けた場合、購入した不動産に抵当権という担保権が設定されることになります。
抵当権については、前回ご説明させていただきましたが(http://media-dp.com/2743/)、売主が不動産を購入する際にも、住宅ローンによる抵当権が設定されていた可能性が高く、売主が住宅ローンを返済し終わっていなければ、その抵当権は残ったままなのです。
したがって、まずは、この抵当権をどうやって消してしまうかを考えなければなりません。
そして、買主については、新たに住宅ローンの抵当権を設定する手続きが必要となります。

売買決済

不動産売買では、以上のように、売買代金の授受と名義変更、抵当権の抹消と設定、の手続きが必要となるため、各当事者は次のように考えます。

売主に融資した金融機関は、住宅ローンの返済がなければ、抵当権は消したくない。
売主は、売買代金を払ってもらわないと、名義は変更したくない。
買主は、売主の住宅ローンの抵当権が抹消されなければ、売買代金を払いたくない。
買主に融資する金融機関は、物件が買主の名義とならなければ、抵当権を設定できないので、それまではお金を貸したくない。

不動産の名義変更と抵当権の抹消・設定は、登記手続きですので、同時に法務局に申請することによって、解決できます。
ですので、各登記手続きに必要な書類がそろっていて、登記手続きを確実に行うことができるということを確認できれば、お金を動かしても問題ありません。
したがって、不動産の売買決済の流れは、以下のとおりとなります。

①各登記手続き(抵当権抹消、名義変更、抵当権設定)の必要書類を確認
②買主が金融機関から住宅ローンの融資を受ける
③買主が売主に売買代金を支払う。
④売主が金融機関に住宅ローンを返済

この①~④の作業を同じ日に全員が集まって行い、お金の流れを確認し、その後、書類を法務局に提出して登記申請を行うことによって、全員が納得して不動産売買の手続き進めることができます。

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

ホームページ http://www.moritaka-leo.jp/

司法書士 もりたか 法務事務所
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