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07月21日12時50分

相続による不動産の名義変更 遺言書 後編(不動産登記⑨)

前回は、遺言書について、基本的なことをご説明しました。 では、実際にその遺言書による不動産の名義変更は、誰が行うのでしょうか?

遺言書による不動産の名義変更

遺言書で不動産の相続方法を指定しておけば、その遺言書を基に不動産の名義変更をすることができます。
ただし、遺言書で、

○相続人以外の人に不動産を「相続させるor譲る」とした場合

もしくは、

○相続人に不動産を「譲る」とした場合

それは「相続」ではなく、「遺贈」という手続きになります。

遺贈

「遺贈」とは、簡単に言いますと、財産の所有者の死亡を原因とする贈与のことです。
法律的に言いますと、法律上の「相続人」に「相続」させるのが「相続」という手続きですので、上記の2つの場合は「相続」ではなく「遺贈」となります。
この「遺贈」という手続きでは、遺言書によって、不動産を取得した人と、相続人全員の協力が必要となります。
したがって、せっかく遺言書で不動産を取得する人を指定しておいても、相続人全員の協力が得られない場合、不動産の名義変更の手続きができなくなってしまいます。

不動産の名義変更を行うのは?

遺言書による不動産の名義変更では、その手続きを行う当事者が重要となります。
遺言書の書き方によっては、遺言書によって不動産を取得した人が単独で、名義変更の手続きを行うことができます。

○「相続人」に「相続させる」という遺言書
相続人に対して、不動産を「相続させる」と書かれた遺言書であれば、その相続人が一人で不動産の名義変更の手続きを行うことが可能です。
ですので、相続人に不動産を取得させたい場合の遺言書には、その不動産を「譲る」ではなく、「相続させる」と書いておいた方が良いでしょう。

○「相続人以外の人」に「相続させるor譲る」 又は 「相続人」に「譲る」という遺言書
このように書かれた遺言書の場合、「遺贈」となり、相続人全員の協力が必要となってしまいます。
この場合「遺言執行者」を遺言書で指定しておくことをオススメします。
「遺言執行者」とは、遺言書に書かれた内容を具体的に進めていく人のことです。
この「遺言執行者」を指定しておけば、遺言書によって不動産を取得した人と「遺言執行者」で不動産の名義変更の手続きを行うことができます。
そして、「遺言執行者」には、遺言書で不動産を取得するとされた人を指定することもできますので、遺言書で不動産を取得した人が一人で、不動産の名義変更の手続きを行うことが可能となります。

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

ホームページ http://www.moritaka-leo.jp/

司法書士 もりたか 法務事務所
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