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07月14日12時50分

相続による不動産の名義変更 遺言書 前編(不動産登記⑧)

ご自身の財産の分け方(相続の方法)を事前に決めておくには? 最近では、一般的になりつつありますが、遺言書を書いておくことで、ご自身の財産の相続の方法を決めておくことができます。 ただし、完全に自由にできるわけではありません。

遺言書の基本

前回、法律で決められている相続人とその相続分についてご説明しました(http://media-dp.com/2602/)。
この法律で決められている相続する「人」や「相続分」を、事前に、財産を相続される側である被相続人自ら、変更・指定するには、「遺言書」を作っておく必要があります。

遺留分

遺言書では、法律で決められている相続人以外の人に財産を相続させることもできますし、法律で決められている相続分を変えて、相続させることもできます。
ただし、被相続人の配偶者(夫or妻)・子ども・ご両親には、一定の割合で必ず相続分が確保されています。これを「遺留分」といいます。
どういうことかというと、例えば、遺言書で、「○○にすべての財産を相続させる」としていた場合でも、配偶者(夫or妻)・子ども・ご両親は一定の割合で財産を相続する権利があり、遺言書で指定された人に対して、その権利を主張することができます。
したがって、この「遺留分」を考慮した内容にしておいた方がよいでしょう。

遺言書の書き方

遺言書には、その形式によって、いくつか種類がありますが、ここでは、一般的な2種類の遺言書の書き方について、ご説明します。

①自筆証書遺言
内容・日付・氏名をすべて自分で書いた上で、印鑑を捺印します。自筆である必要があるため、ワープロやパソコンで作成したものは無効です。
ご自分で書いて保管しておくだけですので、簡単ですが、法律によって決められた書き方を守っていないと、遺言書自体が無効なものとなってしまいます。
なお、相続人の方は、相続開始後に、家庭裁判所で、遺言書の「検認」という確認の手続きが必要です。

②公正証書遺言
公証役場で、公証人という法務大臣に任命された公務員に作成してもらう遺言書です。
公証人と打合せの上、その内容を公証人が作成してくれるので、自筆証書遺言のように、遺言書自体に不備があるということはありません。また、遺言書の保管については、原本は公証人が保管し、遺言書を作成したご本人には、遺言書の謄本が発行されます。
この公正証書遺言を作るには、証人が2名必要で、遺言書作成者の相続人となる予定の方は、証人になることはできません。
また、公証役場に行って手続きが必要ですし、公証人に手数料を支払わなければなりません(この手数料は、遺言書に記載する財産の金額によって変わります。)。
なお、公正証書遺言の場合、自筆証書遺言でご説明しました「検認」の手続きは、必要ありません。

 

 

つづく
次回は、遺言書で不動産を取得する人を指定する場合の注意点について、ご説明します。

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

ホームページ http://www.moritaka-leo.jp/

司法書士 もりたか 法務事務所
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