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08月03日12時50分

取締役の責任③(監視・監督と任務懈怠責任)

取締役には、広い権限が与えられています。しかし、その分、義務や責任も重いものとなります。今回は、広い権限を持つ取締役を監視・監督する機関と、取締役の責任について、ご説明します。

取締役の監督

前々回(http://media-dp.com/4085/)ご説明しましたとおり、取締役には、広い権限が与えられています。そのため、取締役が勝手な行動を起こさないように、取締役を監視する機関が必要となります。
では、どのような機関に監視されるのでしょうか?


取締役は、当然、株主、つまり、株主総会の監督を受けることになります。
株主は、株主総会の決議によって、取締役を選任・解任できますし、取締役の報酬も決定することができます。また、会社の計算書類も、毎年、株主総会で承認を得る必要があります。
このように、株主は、株主総会を通して、取締役を監視・監督することができます。

また、
取締役が2名以上選任されている場合には、取締役同士が相互に、監視・監督することになりますし、監査役が選任されている場合には、監査役によって、取締役の業務執行や会計について、監査されることになります(http://media-dp.com/2220/)。

取締役の任務懈怠責任

取締役は、大きな権限を与えられている分、義務も負います。
法律上、取締役は、取締役として通常期待される程度の注意をもって、その職務を処理する義務を負い、法令や定款、株主総会の決議を遵守して、株式会社のために、忠実にその職務を行わなければならない、とされています。
そして、これらの義務に反して、その任務を怠ったときは、株主会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う、と会社法に定められています。これを、任務懈怠責任といいます。
では、どのような場合が、「その任務を怠ったとき」に当たるのでしょうか?
任務懈怠責任は、特に経営判断に関して問題となります。
とはいえ、どんな優秀な人間でも、将来の会社を取り巻く環境や経済の動向を、完璧に予測することは不可能です。ですので、単に経営判断を誤ったというだけでは、責任を問われる可能性は低いです。
経営判断の内容や過程に、明らかな問題がある場合などに、この任務懈怠責任を問われる可能性が高くなります。

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

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