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06月26日13時50分

旅行の積立金をお給料から引いてもよいの?

社員旅行はみなさんの会社にありますか? その社員旅行の積立金をお給料から引いてもよいのでしょうか? 今日はお給料天引きのお話です。

強制貯金の禁止

会社は、労働契約の時に強制的に貯金をすることを契約させ、その貯金を管理するということはしてはいけません。 イメージとしては、例えば、労働契約を締結する条件が貯金である、貯金をすれば雇用を続けるという条件である、貯金の返還請求をしたら解雇する、といったことです。 昔々は、労働者の賃金の一部(ときには全部!)を強制的に貯金させて、この貯金を会社が管理するという強制貯金の制度がかなり広く普及していたようですが、働く人の足止め対策として使われてしまうことから、強制労働をもたらす危険性がある点、またその貯金を事業の運転資金に流用されて、返還してもらうことが難しくなるということもあるので、労働基準法18条で強制貯金を禁止しています。
しかし、ここで禁止しているのはあくまで強制貯金ですので、社員さんの委託を受けて貯金を管理することまでは禁止されていません。 しかし、強制貯金にならないように、書面による協定と届出が必要で、貯蓄金管理規定を作成し周知しなければなりません。 その他、利子はどうだとか返還の時はどうするなど決めごとはたくさん。
では、旅行の積立金は強制貯金になるのか? そこが問題になってきます。 社員旅行は親睦をはかることと一般的には考えられ、社員さんが自由に積み立てたり取り崩したりということはしないと思われるので、そうなると強制貯金には当たらないと思われます。 お給料の一部から天引きをする場合は、控除するものの具体的な内容、控除を行う賃金の支払日(毎月のお給料から引くのか。賞与から引くのか。)などを労使協定で締結しなければなりません。 労使協定に基づくものであれば、まず天引きそのものは有効となります。

旅行に行かなかったとすれば?

では旅行に行かなかった場合、お金は返してもらえるのか? 間際のキャンセルだと、場合によっては難しいと思いますが、一般的には会社は返さなければならないと考えられます。 いつ旅行に行く予定なのか、いくらくらいかかるのか、参加しない社員さんにはお金をどのように返すのか、途中で退職した場合、どのように返すのかなどなど、細かく決めておいたほうが、なにか起こった時に対応できるのではないかと思います。 

最近は社員旅行そのものがあまり歓迎されていないケースも多いようです。 私はサラリーマン時代、社員旅行に連れて行ってもらっていましたので、楽しいひととき、今でも社員同士の「あの時あんなことがあったよね。」話で盛り上がります。 今でも鉄板の話は、「ニューカレドニアのホテルから市街に出る時に、自転車のチェーンが取れて修理するのに手が真っ黒になったよね!」これだけで、お酒が進むということも。 私は、社員旅行は従業員の親睦を深め、一緒に仕事をしていこうという連帯感がまた生まれる感じがするので好きですが…。 賛否は時代でしょうか。

このコラムの担当は

旅行の積立金をお給料から引いてもよいの?
まゆみ社会保険労務士事務所
特定社会保険労務士 新田真弓

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