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06月10日01時00分

株主総会に関する裁判

株主総会に問題があった場合、裁判でそれを主張できるのでしょうか? 今回は、株主総会に関する裁判についてのご説明です。

決議の不存在確認の裁判

株主総会の決議について、その決議自体が存在しないことの確認を、裁判によって請求することができます。
決議自体が存在しないとはどういうことかと言いますと、
例えば、
会社の名前(商号)を変更するには、株主総会の決議が必要ですが、実際には、その決議が行われなかったにも関わらず、登記上では会社の名前が変更されている場合などです。
このような場合には、決議がなかったことを裁判によって確認し、会社の名前を元に戻すことになります。

決議の無効確認の裁判

株主総会等の決議について、決議の内容が法令に違反している場合、決議が無効であることの確認を、裁判によって請求することができます。
決議の内容が法令に違反している場合とは、
例えば、
認知症等により成年被後見人(http://media-dp.com/2862/)となっている人は、取締役となることはできない、と会社法に定められています。それにも関わらず、成年被後見人(http://media-dp.com/2862/)となっている人を取締役に選任する決議がなされた場合、決議の内容が法令に違反している場合に該当し、決議の無効確認の裁判の対象となります。

決議の取消の裁判

次の事項に該当する場合に、決議の取消を裁判で請求することができます。

①招集手続の瑕疵
例)招集通知が行われなかった株主がいた場合など

②決議方法の瑕疵
例)決議の定足数(http://media-dp.com/3730/)を満たしていなかった場合など

③招集手続・決議方法が不公正な場合
例)招集手続・決議方法が法律や定款に違反していなくても、事実上、株主が出席できない時間や場所で株主総会を開催した場合など

③定款違反
例)定款に取締役の上限人数が定められている場合で、その人数以上の取締役が選任された場合など

④利害関係人の議決権行使
例)会社が株式を買い取る場合、株主総会での決議が必要です。この場合、会社に対して株式を売る株主は、利害関係人であるため、その株主総会では議決権を行使することができません。それにも関わらず、議決権を行使した場合、決議の取消の裁判の対象となります。

当事者と時期の制限

決議の「取消」の裁判につきましては、裁判ができるのは、株主、取締役、監査役、清算人、執行役に限られます。また、決議の日から3か月以内に裁判を起こさなければなりません。
決議の「不存在」または「無効」の確認の裁判につきましては、「取消」のような制限はなく、誰でも、いつでも、裁判ができます。

「不存在」・「無効」・「取消」の違い

「不存在」は決議自体が行われていない場合、
「無効」は、決議は行われたが、その内容が法律に違反している場合、
「取消」は、決議の手続きについて問題あった場合です。
「不存在」と「無効」は、裁判をしなくても当然のことなので、判決がなくても「不存在」または「無効」を主張することができます。
これに対し、「取消」の場合は、その決議は、取り消されるまでは有効です。

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

ホームページ http://www.moritaka-leo.jp/

司法書士 もりたか 法務事務所
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