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02月19日16時05分

樹齢650年! あの映画にも登場した御神木は様々な苦境を乗り越えてきた”伝説の木”だった

「こんなところに?路上に立つ御神木」シリーズ第5回目となる今回は、大阪市中央区に立っている「榎木大明神」をご紹介します。

“生ける伝説”樹齢は驚異の650年!

大阪市内を東西に横断している「長堀通り」を走っていると、ふと横目に見えた謎の大木。
筆者が以前から気になっていた場所の1つでした。
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建物の間にある小さなスペースに、少し急な階段。
そして、そのてっぺんには歴史を感じる大きな木。
これが今回のメインである「榎木大明神(えのきだいみょうじん)」です。

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樹齢はおよそ650年というまさに”レジェンド”級の御神木ですが、その人生は決して順調なものではありませんでした。
取材を進めているうちに次々と明らかになった生命の危機。
その歴史について迫っていきます。

映画の原作にも登場した”キーポイント”

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榎木大明神の歴史は、豊臣の時代までさかのぼります。
かつてこの地は大阪城域で、辺りは紀州熊野参りとお伊勢参りの街道筋だったことから、この大きな木は旅人たちの目印として大切にされていました。
また、榎木大明神は映画「プリンセス・トヨトミ」の原作となった小説に実名で登場しており、作中でも重要な場所として出てきています。
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また、この御神木にも「ミイサン」こと白ヘビが住みついていると言われており、別名「白蛇大明神」とも名付けられています。

2度あった最大の危機

地元の人々から土地の神として守られてきた榎木大明神ですが、これまで2度の生命の危機に直面してきました。
1945年、大阪は第二次世界大戦の大空襲に見舞われました。
この辺りにもその戦火が迫ってきましたが、不思議なことに御神木の手前でピタッと止まったのです。
全焼かと思われていた東側一帯が類焼から免れたこの話は、地元住民の方々から今もなお語り継がれているエピソードになっています。
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そして、大空襲からも逃れ順調に生き続けてきた御神木でしたが、最大の危機がやってきます。
27年前の1988年。
御神木である木そのものが枯れてしまい、枯死(こし)寸前の状態となりました。
大切な神様である御神木を枯らしてはいけないと、大阪市、そして地元の方々によって作られた「箔美会」からの依頼を受けた樹医の方による延命治療が行われ、見事に枯死の危機から脱出し再び元気を取り戻したのです。

古き良き街並みと共に、これからも

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今回は榎木大明神を取り上げ、ご紹介しました。

近年、次々と新しい高層ビルが建てられ更なる大都市へと進化している大阪。
しかし榎木大明神の周辺には、今もなお古き良き町並みが残っています。
後世に語り継ぎたい素晴らしい景観と共に、榎木大明神の御神木はこれからも元気に生き続けます。