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01月21日12時50分

ニュースで気になるあの法律⑫

散歩中に飼い犬が通行人に噛みついてケガをさせたとして、飼い主が逮捕されたそうです(http://www.sankei.com/west/news/150115/wst1501150061-n1.html)。このニュースの中で出てくる「狂犬病予防法」。一体どんな法律でしょうか。

狂犬病がまん延することを予防するための法律

 狂犬病予防法は、その名のとおり「狂犬病の発生を予防し、そのまん延を防止し、及びこれを撲滅すること」などが目的とされた法律です。そして、この目的のために、飼い主に対しても様々なことが義務づけられています。

登録と予防注射

 飼い主はまず、市区町村の窓口で、犬の登録を申請しなければなりません。基本的には飼い始めた日から30日以内に登録する必要があります。登録をした際に「鑑札」というプレートのようなものが交付されますが、実はこの鑑札は、飼い主が保管しているだけではダメで、犬に装着しておかなければなりません。
 また、狂犬病の予防注射をしなければなりませんが、これは毎年一回行う必要があります。予防注射を行うと、注射済票が交付されます。この注射済票も犬に装着しておかなければなりません。
 届出をしなかったり、予防注射を受けさせなかったりすると、飼い犬は捕獲され、飼い主には罰金が科せられる可能性がありますので、届出と予防注射は忘れないようにしましょう。

狂犬病が発生した場合には・・・

 万が一、飼い犬が狂犬病を発症した場合、保健所に届出をしなければなりません。狂犬病のまん延を防止するために、犬は隔離されてしまいますが、この届出をしない場合、罰金が科せられてしまいます。
また、狂犬病が発症した犬と同じ地域で飼われている犬には、口輪やけい留(ロープなどで繋ぎ止めておくこと)をするように命じられることもあります。
 日本では狂犬病が発症したというニュースを聞くことはほとんどありません。ただ、海外などでは発症しているケースもあるようですので、今後日本でまん延する可能性もゼロではないでしょう。そういった場合に、適切な対応をしておかなければ、愛犬を危険に晒すことにもなりかねませんので、注意が必要です。

犬以外でも・・・

 さて、この狂犬病予防法ですが、実は、犬以外にも、猫、あらいぐま、きつね、スカンクにも一部の規定が適用されることになっています。これによりますと、猫などに狂犬病の予防注射は義務づけられてはいませんが、例えば、猫を輸入(もしくは輸出)する場合には、検疫を受けた猫でなければならないのです。 

このコラムの担当は

ニュースで気になるあの法律⑫
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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