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01月14日12時50分

ニュースで気になるあの法律⑪

JR北海道の特急車内でタバコを吸っていた男性が、車掌から注意されて激高し テーブルを破損したとして、逮捕されたそうです(http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000041908.html)。最近はほとんどの列車が禁煙車両になっていますが、そもそも列車でタバコを吸うことは法律違反なのでしょうか。

「鉄道営業法」

 鉄道の安全な運行などを確保するための法律として、明治33年に制定された「鉄道営業法」という法律があります。非常に古い法律で、漢字とカタカナで表記されていますので、慣れない方には読みにくい法律ですが、この法律には鉄道営業にあたって、鉄道業者としての義務だけでなく、乗客がしてはならないこともいくつか定められています。

切符拝見にきたときは・・・

 新幹線や特急電車に乗ってしばらくしていると、車掌さんが切符拝見に来ることがあります。“車内検札”とも呼ばれていますが、実はこれも鉄道営業法で定められています。自動改札機を通過しているのだから車内検札に応じなくてもいいのではないか、とも思えます。ところが、鉄道営業法では、これに応じなければならないと決められていますので、拒否することはできないのです。
不注意で自分の席を間違っていた、という経験をしたことがある人もいらっしゃると思いますので、少し面倒ではありますが、車内検札には応じるようにしましょう。

そのほか、乗客がしてはならないことは・・・

 鉄道営業法では、そのほかにも乗客に禁止されていることが定められています。
 例えば、走行中に扉を開けたり、乗り降りしたりすることはもちろんのこと、車体の上に昇るようなことも禁止されています。先日、ある男性が新幹線の車両の上に昇ったというニュースもありましたが、このような行為は絶対に止めておきましょう。
また、車内で勝手に何かを販売することも禁止されています。車内販売が行われていない特急車両で勝手にお弁当を販売するようなことは、禁止されているわけですね。
 今回のケースで問題となった喫煙についてですが、駅や車内で喫煙が認められていない場所で喫煙することも鉄道営業法で禁止されており、これに違反した場合には罰則まで定められています、

今回のケースでは

 ちなみに、今回のケースでは、テーブルを破損したということで、器物損壊罪による逮捕であると報道されています。ですが、上記のとおり、禁煙とされている車内で喫煙すること自体が違法ですので、車掌の制止を無視してタバコを吸っているだけでも逮捕されるという可能性もあります。愛煙家の方は注意が必要ですね。

このコラムの担当は

ニュースで気になるあの法律⑪
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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