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01月12日12時50分

権利証を失くしたら?③

前回までは、まずは権利証がどういうものなのかをご説明しました。 権利証の性質を理解していただいたところで、いよいよ、権利証を失くしてしまったときの対処法をご説明します。

盗まれたおそれがある場合

権利証が失くなってしまった場合で、そのときの状況や事情によって、権利証が盗まれたおそれがある場合、自分の知らない間に、誰かによって勝手に不動産の名義変更の登記をされてしまう可能性があります。
まずは、警察に被害届を出すのは当然ですが、このような場合、つまり、誰かが自分になりすまして、不正な登記(不動産の名義変更)を申請するおれがある場合、法務局に、不正な登記申請を防止するよう申出をすることができます。
この申出を不正登記防止申出といいます。

不正登記防止申出

この不正登記防止申出をしておけば、もし、なりすましによる不正な登記と疑われる申請があった場合には、法務局から通知が来るようになります。さらに、法務局で登記の処理を行う登記官は、その不正な登記と疑われる申請を行った申請人が本人かどうかを確認するため、その申請人を法務局へ出頭させて、面談をしたり、書類を提出させたりして、調査をする必要があります。
ただし、不正登記防止申出の効果(法務局からの通知・登記官の調査義務)は、3か月です。
3か月という期間限定ですが、不動産の名義変更の登記を行う際に必要となる印鑑証明書は、発行から3か月以内のものが有効ですので、不正登記防止申出を行って、すぐに実印として届け出ている印鑑を変更しておけば、権利証と併せて印鑑証明書も盗まれていたとしても、安心です。

権利証の失効

不正登記防止申出を行っていても、3か月が経つとその適用はなくなりますし、権利証や印鑑証明書の偽造というおそれもあります。
このような不安を解消する方法として、権利証が登記識別情報であれば、法務局で手続きを行うことによって、その登記識別情報を失効させてしまうということができます。
ただし、これは登記識別情報に限られ、登記済証の場合は、失効することはできません。
また、失効させてしまった場合、登記識別情報を再発行してもらうことはできません。
ちなみに、登記済証も、登記識別情報も、権利証をなくしたら、再発行してもらうことはできません。

 

次回は、権利証をなくした場合の不動産の名義変更についてご説明します。

 

このコラムの担当は

司法書士 森高悠太

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司法書士 もりたか 法務事務所
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