ENTRY
11月19日12時50分

ニュースで気になるあの法律④

牛の生レバーを提供したとして、飲食店の経営者が逮捕されたというニュースが流れました。現在、厚生労働省は、牛に加えて豚などのレバーの生食も規制するかどうかを検討しているようです。 ところで、生食禁止というのは何という法律に定められているのでしょうか。

食品の安全性などについて定める「食品衛生法」

食品の安全性を確保し、食中毒などの飲食を原因とするリスクが発生しないようにすることを目的とする「食品衛生法」という法律があります。
 この食品衛生法の11条に、次のような規定があります。

「厚生労働大臣は、公衆衛生の見地から、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、販売の用に供する食品若しくは添加物の製造、加工、使用、調理若しくは保存の方法につき基準を定め・・・ることができる。」
 
 これをお読みいただければ分かるとおり、食品の調理方法や保存方法などは、法律で決められているわけではなく、厚生労働大臣が基準を定めることになっているわけです。

「厚生労働省告示」で生食を禁止することに

この食品衛生法11条の規定に基づいて、厚生労働大臣が「厚生労働省告示」というものを出し、調理方法や保存方法などについて具体的な基準を定めています。
皆様もご記憶のとおり、平成24年7月からは牛のレバーの生食が禁止されました。これは、同年6月に出された厚生労働省告示によって禁止されているのです。
ちなみに、ユッケの提供についても、厚生労働省告示において、表面から1㎝以上の部分までを60℃で2分間以上加熱しなければならない等の細かな調理方法の基準が定められています。

違反した場合には罰則も

この基準に違反し、牛の生レバーを客に提供すると、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科せられることになります。
今回逮捕されたお店のように、こっそり、牛の生レバーを提供しているお店もあるようですが、懲役を科せられる危険があるわけです。

現在、厚生労働省では、豚や馬、羊、鳥などのレバーについても生食を禁止するかどうかが検討されているようです。生レバーファンにとっては寂しいですね。

このコラムの担当は

ニュースで気になるあの法律④
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

〒541-0041
大阪市中央区北浜2-1-23
日本文化会館6階
木村・浦川・片山法律事務所
Tel 06-6222-2031