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09月17日12時50分

成年後見制度を活用する ②

前回から成年後見制度についてお話ししていますが、今回は、成年後見人が選ばれるまでについてお話しします。

なぜ後見人の選任を申し立てたのかを説明する

成年後見人の選任を申し立てるにあたっては、家庭裁判所に対して「申立書」を提出します。その申立書には、申立てに至った理由を記載する必要があります。
例えば、本人(成年後見人を付けるひと、つまり成年被後見人となる人)の家族関係や、財産状況などです。家族関係を記載するのは、本人の面倒を見てくれる家族は誰がいるか、などが分かるようにするためです。なお、成年後見人を申し立てることについて、家族の同意書を提出するよう求められることもあります。
また、財産状況を記載するのは、成年後見人が管理しなければならない本人の財産の範囲を明確にするためですので、正確に記載しておかなければなりません。実務上、この財産管理事務が、成年後見人の最も重要な事務の1つですので、また次回以降で詳しくお話しします。

家庭裁判所の調査官と面談

申立人は、申立書を提出したあと、家庭裁判所の調査官(もしくは参与員)と面談を行うことになります。
面談といっても、難しいことを聞かれるわけではありません。申立書に記載している事項を中心に、本人の現在の生活状況や、成年後見人が選任された後どのように本人の面倒を見ていくのか等について説明するわけです。
また、調査官からは、成年後見人の役割や注意点について改めて説明してもらえますので、しっかり話を聞いておいてください。

本人に対する鑑定が行われるケースも

成年後見人を選任する必要がある精神状況かどうかは、医師等による鑑定が必要です。ただし、多くのケースでは、申立書に添付する主治医の診断書(前回の記事をご参照ください。→http://media-dp.com/2862/)によって判断され、これとは別に改めて鑑定をするということはありません。ですので、主治医に、診断書を正確に書いてもらうことが大切です。

家庭裁判所は、必要な調査を終えると、成年後見人を選任する審判を行い、申立人にその通知をします。これにより、成年後見人が選任されるわけです。

 

さて、次回は、成年後見人の事務にについてお話しします。

つづく

このコラムの担当は

成年後見制度を活用する ②
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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