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06月25日12時50分

もし裁判員に選ばれたら ①

2009年5月21日に裁判員制度が開始し、早くも5年が経過しました。読者の中にも参加されたことがある方もいらっしゃるかもしれません。今回からは、この裁判員制度についてお話していこうと思います。

裁判員裁判とは

刑事裁判に市民の意見を反映させることを目的として開始された裁判員裁判制度。
死刑や無期懲役などの重大犯罪を対象に、市民から選ばれた裁判員が、裁判官と一緒に評議を行い、事実認定(被告人が犯人かどうか等を認定すること)や量刑判断(死刑にするか無期懲役にするか、もしくは懲役何年にするか等を決定すること)を行うという制度です。

裁判員になることができる資格

毎年、地方裁判所ごとに、裁判員になることができる資格のある人たちから、くじで選ばれて、「裁判員候補者名簿」が作成されます。
裁判員になれるのは、「衆議院の選挙権を有する者」と規定されていますので、20歳以上の者であれば原則として誰でもなれます(ただし、欠格事由もあります。例えば、私たち弁護士も、裁判員にはなれません。)。
ただ、資格があるといっても、くじで不作為に選ばれますので、自分から立候補することはできません。

呼出し

裁判員の対象となる裁判が行われる時には、この裁判員候補者名簿の中から、さらにくじで選ばれた人たちに対し、呼出状が送付されます。呼出しを受けた裁判員候補者は、原則として欠席することはできません。
もし、正当な理由もなく欠席すると、10万円以下の過料という制裁を受ける可能性があります。
単に「仕事が忙しい」というだけでは欠席できず、「仕事における重要な用務があって、自らがこれを処理しなければ著しい損害が生じるおそれがある。」といえるほどでなければ欠席できません。
ただ、実際の出席率は低下傾向にあるという報道もありますが、現在のところ、実際に過料の制裁を受けたケースは聞いたことがありません。

 
来週は、呼出しに応じて裁判所に到着した後、どのような手続きが行われるのかについてお話しします。

つづく

このコラムの担当は

もし裁判員に選ばれたら ①
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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