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04月16日12時50分

経歴詐称をすると罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑨)

今週も身近な軽犯罪法を見ていきます。 ところで、みなさん、ちょっと見栄を張って経歴詐称をしてしまったことないでしょうか??

称号詐称等の罪

軽犯罪法第1条第15号は、「官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者」と規定されています。
この規定では、官公職や勲章、学位などを詐称したり、資格がないにもかかわらず制服や勲章を勝手に着用したりする行為が禁止されています。
たとえば、博士号を持っていないにもかかわらず、「○○大学法学博士」などと名乗る場合だけでなく、単に「法学博士」と名乗るだけでもこの規定に抵触します。
なお、学部卒を示す「学士」に関しては詐称してもこの規定には抵触しないとされており、博士号と修士号のみがの規定の対象となります。
また、この規定では、無断で「制服」等を使用することも禁じられていますので、制服を愛好する趣味を持っていたとしても、精巧なレプリカを着用して街中を歩くような行為は避けた方がよいでしょう。
ただし、誰が見ても偽物と分かるようなパーティーグッズの衣装などであれば、「似せて作つた」とは言えないと思いますので、違法にはならないでしょう

虚構申告の罪

軽犯罪法第1条第16号は、「虚構の犯罪又は災害の事実を公務員に申し出た者」と規定されています。
この規定以外に、「刑法」という法律で「虚偽告訴罪」という犯罪が定められています。
これは、虚偽の犯罪を申し出るだけではく、犯人を処罰して欲しいと求めた場合に成立します。
他方で、本規定は、犯人が誰であるかを申告せずとも成立することになります。
なお、本規定では「虚偽」ではなく「虚構」と規定されています。
これは、全くありもしない犯罪や災害を申告した場合にのみ、この規定に抵触することになるという意味です。ですので、実際に発生した犯罪や災害について、内容を少し変えて申告するだけでは、この規定には抵触しません。

つづく

このコラムの担当は

経歴詐称をすると罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑨)
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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