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04月09日12時50分

順番抜かしをすると罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑧)

今週も、何気ない行動が軽犯罪法違反になる可能性があるということを見ていきましょう。 誰もが無関係ではない日常の行動にも注意が必要ですね。

行列割込み等の罪

軽犯罪法第1条第13号は、「公共の場所において多数の人に対して著しく粗野若しくは乱暴な言動で迷惑をかけ、又は威勢を示して汽車、電車、乗合自動車、船舶その他の公共の乗物、演劇その他の催し若しくは割当物資の配給を待ち、若しくはこれらの乗物若しくは催しの切符を買い、若しくは割当物資の配給に関する証票を得るため待つている公衆の列に割り込み、若しくはその列を乱した者」と規定されています。
この規定では、2種類の行動について禁じられています。一つめは、公共の場所で著しく粗野又は乱暴な言動で迷惑を掛けることです。二つめは、公衆の列に対して、威勢を示して割り込んだり列を乱したりする行為です。
現代において「割当物資の配給を待つ」という状況は想定し難いですが、「公共の乗物、演劇その他の催し」を待つためや切符を購入するために並ぶことは日常茶飯事です。このような列に対して、脅すような言動をもって割込をすると、罰せされることになります。もっとも、例えば黙って割込をしたような場合には、「威勢を示して」とは言えませんので、この規定の対象にはなりません。

静音妨害の罪

軽犯罪法第1条第14号は、「公務員の制止をきかずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者」と規定されています。
数年前、隣家に向かって布団を叩きながら大声で叫んだり、大音量の音楽を流したりしていた女性が逮捕されたという事件がありました。おそらく、逮捕される前には、騒音を止めるよう警察官らから注意を受けていたと思われますので、そのようなケースがこの規定の対象になるわけです。
ちなみに、この事件は、被害者が慢性頭痛症等の障害を負わせたとして、傷害罪の責任を問われました。
大音量で音楽を聴いていると爽快な気分になることはよく分かりますが、近隣に迷惑の掛からない音量で聴くようにしましょう。

 

つづく

 

このコラムの担当は

順番抜かしをすると罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑧)
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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