ENTRY
03月19日12時50分

協力しないと罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑤)

今週も引き続き、これで罪になってしまうの?という軽犯罪法を見ていこうと思います。

水路交通妨害の罪

軽犯罪法第1条第7号は、「みだりに船又はいかだを水路に放置し、その他水路の交通を妨げるような行為をした者」と規定されています。
「みだりに」とは正当な理由がない場合を指します。
たとえば、管理者が法令に従ってきちんと管理しているのであれば、正当な理由はあるということになりますし、また「放置」とはいえませんので、もちろん問題ありません。
さらに、「船又はいかだ」以外のゴミや廃棄物等を放置して、船舶の進行に障害を生じさせた場合には「その他水路の交通を妨げるような行為」にあたります。

非協力の罪

軽犯罪法第1条第8号は、「風水害、地震、火事、交通事故、犯罪の発生その他の変事に際し、正当な理由がなく、現場に出入するについて公務員若しくはこれを援助する者の指示に従うことを拒み、又は公務員から援助を求められたのにかかわらずこれに応じなかつた者」と規定されています。
災害や事件・事故が起きた時に、市民が公務員の指示や協力要請に従わなければ、災害や被害が拡大するおそれがあるために、これを防止しようとする規定です。
刑事ドラマなどでよく見る、「keep out(立入禁止)」と記載された黄色のテープが貼られている事故現場などに、テープを無視して進入するような場合が「現場に出入するについて」の指示を拒んだことになるでしょう。
中に入る必要がある場合には、一言声を掛けて許可をとっておきましょう。
そのほか、援助を求められたにもかかわらずこれを拒否した場合にも罪になってしまいます。
火災現場での消火活動や、交通事故現場での救命活動を行うにあたって、邪魔となる物を移動・撤去するように求められたにもかかわらず、これを無視したような場合がこれにあたります。
例えば、自分の私有地に自動車を停めていて、これが隣家の消火活動にとって邪魔となるような場合、「自分の敷地内に停めているから」というだけでは、「正当な理由」があるとはいえないと思われます。
もっとも、この罪が成立するのは、あくまでも、災害や被害の拡大を防止するために必要な「援助」を求められた場合に限られます。

 

 

つづく

このコラムの担当は

協力しないと罪!?(意外と知らない!?軽犯罪法⑤)
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

〒541-0041
大阪市中央区北浜2-1-23
日本文化会館6階
木村・浦川・片山法律事務所
Tel 06-6222-2031