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01月28日12時30分

パソコンでいい音を楽しむために(その4、そもそもアンプって何?)

さて、『パソコンでいい音を楽しむために』と題したこの連載も4回目に到達しました! 今回は、知っているようで知らないアンプの本当の話です。

そもそもアンプって何?

 アンプとは、もともと英語の「アンプリファイアー(Amplifier)」の略で、言葉の意味通り「増幅器」という意味です。
 レコードやCDを機械で読み取ったときの音は非常に小さいため、普通にイヤホンだけを接続しても聞こえません。
 そのため、読み取った音を増幅する必要があり、これを総称してアンプと呼びます。
 現代ではパソコン、携帯音楽プレーヤー、ラジオにテレビ、一部のヘッドホンなど、およそ音の出る機械のほとんどにアンプが入っています。
 そして、アンプの目的はたった1つしかありません。先ほどから述べているように「音の信号を増幅すること」だけです。
 だから、中身は複雑でも、とてもシンプルな目的の機械なんです。

アンプは当たり前のことをする機械

 機械で拾った音を増幅するためには、単純にエネルギーを加えればいいと考えてください。
 例えば、ホースで水を流すとき、出口をきゅっと絞めると水が勢い良く出てきますね。
 これと同じ要領で、電気の力を使って音を増幅させるのです。
 電流や電圧などの細かい話は抜きにして、アンプの役割の基本はこれです。
 そのため、アンプがどれほど良くても、入力が悪ければ、悪い信号が大きくなって出てきます。
 そしてもちろん、入力が良ければ、良い信号が大きくなって出てくるわけです。
 これが、当たり前のようで最も忘れられている大事なことです。
 アンプの基本は「当たり前のことが当たり前にできる」ことで十分なんです。
 そして、ほどんどのアンプは「当たり前のこと」しかしていません。
 ポータブル・アンプの目的は、携帯端末の低い電力を補う(当たり前の)ことですし、ヘッドフォン・アンプも、感度が高いヘッドフォンのノイズを限りなく軽減するという(当たり前の)ことなのです。
 全ては出る音のため、つまりスピーカーのために手はずを整えてくれる機械というのが、アンプなのです。

(シンプルなアンプはツマミが少ない。これもいい音がする秘訣である。)

アンプの能力の限界

一般的に「アンプの音30%、スピーカーの音70%」と言われます。
でも、むしろ「入力の音30%スピーカーの音70%」と言ったほうが良いでしょう。
何度も言いますが、アンプは音を良くするものではありません。
そのため、アンプの音の良さは、音を出しているスピーカーの限界を超えません。
例えば、100万円のアンプで5万円のスピーカーを鳴らすのと、5万円のアンプで100万円のスピーカーを鳴らすのでは、どう考えても後者のほうが良いに決まっています。
じゃあ、どんな時にアンプを買えばいいのでしょうか?
それは、素晴らしいイヤホンやヘッドホン、そしてスピーカーを持ちたいと思ったとき、つまり、「いい音で聞きたい」と思ったときです。
そう考えると、アンプを買うということは、ブランド品を買うという事と考えるのと同じですね。
もちろんブランド品ですので、ほとんどのメーカーで大差があるわけではなく、それぞれ素晴らしい作りをしています。
音色で選ぶもよし、デザインで選ぶもよし、なのですが、今回は信頼ある2つのメーカーに絞ってご紹介いたします。

marantzのアンプ PM8005

 マランツと言えば、オーディオ愛好家で知らない人はいません。
 60年以上に渡って高品質なオーディオを世に出し続けているメーカーです。
 その魅力と言えば、何と言っても「当たり前のことを当たり前に行う」ことができる、安定と安心の品質です。
 そのため、最安値のアンプですら十分な能力があり、マランツは比較的安価であるため、よく入門機器として紹介されますが、壊れない限りずっと使えますし、なかなか壊れません(著者もメインで使用)。
 本当は、中古でも十分なのですが、今回はせっかくですので最近発売された新作のPM8005をお勧めしたいと思います。


マランツ ステレオ プリメインアンプ【シルバーゴールド】marantz PM8005/FN

luxmanのアンプ L-505uX

 日本が誇るオーディオ・メーカー、ラックスマン。
 1925年のラジオ放送開始と同時期に大阪心斎橋で創業し、90年近い歴史に裏打ちされた艶やかな音色は今も多くのファンを魅了し続けています。
  品質が高く人気も高いため、なかなか安価なアンプありません。
 ですが、悪いものが一切ないため、どのアンプを選んでもいいという、これぞ日本のメーカー!と言いたくなる「ものづくり」です。
 今回お勧めするのは、約2年前フルモデルチェンジを行ったL-505uXというアンプ。
 20万という高価な品物ですが、「音楽を聞く」というシンプルさを追求する姿勢が感じられる逸品です。


ラックスマン Luxman プリメインアンプ L-505uX ブラスターホワイト

アンプの醍醐味

 アンプの醍醐味は、やはり一台いいものを持つということ。
 いいアンプは、スピーカーなどの個性を殺すことなく、しっかりと活かし、スピーカー自体が音楽を再生する能力を教えてくれます。
 そして初めて、いいスピーカーが再生してくれる「音楽」を体験するステージに立てます。
 すべては音楽のために。
 アンプや機材の良さよりも、やはり忘れてはいけないのは、いい音楽の体験ですね。