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01月23日12時50分

あなたのすぐ隣に潜むトラブル(家族編①)

今回からは、家族に関するトラブルについてお話します。家族間のトラブルは意外と多く、法律相談を受けることは少なくありません。

婚約の解消

幸せな家庭を目指して結婚を約束した二人であっても、何かをきっかけに婚約が破綻してしまうことがあります。
二人の話し合いで円満に婚約を解消できれば不幸中の幸いですが、感情的に対立してしまう場合も多く、解決に時間がかかるケースもあります。

結納はどうする?

最近では結納を行うことは少なくなっているようですが、婚約後に結納をしていた場合は、どのように清算したらよいでしょうか。
結納とは、贈与の一種であると考えられていますので、通常であれば返還してもらえないことになります。
ただし、二人のうち一方に婚約の破綻の原因がある(たとえば、浮気、DVなど)場合には、返還を求めることができます。結納金を支払っていた場合にはその金額を、また、いわゆる嫁入り道具などのモノを渡していた場合には、そのモノか、もしくは対価を返還してもらうことになります。

不動産を購入していた場合には

結婚後の新居として、マンションや一戸建てなどの不動産を購入していた場合には、清算が大変です。
法律的には、婚約と不動産の売買契約は全く別個の契約ですので、たとえ新婚生活の住まいのために不動産を購入した場合であっても、婚約を解消したからといって不動産の売買契約も同時に解約されるということにはなりません。
さらに、不動産を購入するときは住宅ローンを組んでいることがほとんどだと思いますが、法律上はこの住宅ローンもまた別個の契約ですので、その清算も必要になります。さらに、住宅ローンの連帯保証人に親族がなっているような場合には、その方との調整も必要でしょう。
ちなみに、まだ不動産ローンの決済が終わっていない段階では、手付解除(手付金を返還してもらうのを諦めることで契約を解除する方法)を行うことができる場合もあります。
不動産の売買契約の解消方法は、契約書によっていろいろ条件が定められています。
婚約の解消という精神的に疲弊している状態で、不動産をめぐる契約を処理することはとても大変だと思います。ですので、できるだけ早めに法律家に相談したほうがよいでしょう。

 

さて、次回は、意外と知られていない、夫婦間の法律関係についてお話しします。

つづく

この連載の担当者は・・・

あなたのすぐ隣に潜むトラブル(家族編①)
弁護士 矢吹保博
民事事件・家事事件・刑事事件など幅広く多様な事件を取り扱う傍ら、「株主の権利弁護団」に所属し、カルテル事件などに関する株主代表訴訟なども取り扱う。

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