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01月15日10時00分

【連載】補助金・助成金申請で大きく勘違いされていること その7

前回は、補助金申請を行う前に「事業計画書」が重要であると書かせて頂きました。 創業時には勿論ですが、現在進行形の事業に対しても、まずはどうあるべきかを一生懸命考える必要があるのです。これが補助金獲得の基礎となるのです。

明確な方針や数値を出す

まずは頭の中で漠然と考えるだけでなく色々書いてみて形にする必要があるのです。
思い描いた事業をいかに実現していくかを誰が見ても良く分かる形にして欲しいのです。

前回のコラムで、「事業計画書」を作成する際に必要な10の項目をピックアップさせて頂きました。
では、これらをまとめるために検討しなくてはいけない事項について説明させて頂きます。

基本的な考え方は、前回も書きましたが
「なぜ、この事業を行いたいのか?」
「どのようにこの事業を行うのか?」
「そのために、どう資金を活用するのか?」
をそれぞれ組み立て、明確な方針や数値を出すことが重要なのです。
また、何度か書き直しを繰り返すと、「自分の本当にやりたいこと」や「考えている事業の成功率」に対して明確になっていくのです。

つまり、ここで事業実現性に関しての「真の見極め」を行って欲しいのです。
では、事業計画書の組立(ストーリー)はこのようになります。
今回は「創業」に対しての「事業計画書」を例に組み立ててみましょう。

「事業計画書」を完全に仕上げる


① 全体の事業イメージを構築する。
・「創業の動機、事業の目的、将来的なビジョン」を明確にします。
当たり前ですが、どのような目的で何をどうするかをはっきりさせます。
事業に対する考え方や熱意、将来的な事業展開を説明します。
・「市場調査」結果を分かりやすく説明します。
これから始める事業の市場規模、将来性、取り巻く環境等を調査し行い予定の事業内容の裏付けを行います。
新しく取り組む事業の場合は、既存で展開されている事業との差別化や顧客にもたらす付加価値について書けると効果絶大です。

② 具体的な事業内容について説明する。
提供する商品、サービス、技術等やこれらの供給方法にどのような特徴があるのか、また顧客となるべき対象のニーズにいかにマッチしているかを簡潔かつ分かりやすく説明する必要があります。
これには「販売計画」と「仕入計画」を作成し、これをベースに事業に対するお金の流れを明確にしなくてはいけません。

③ 創業時の資金計画を明確にする。
①、②が完成すると、この事業にいくらのお金が必要か明確になります。
それをどうやって調達するかを検討しなくてはいけません。
創業の場合の目安として 
・自己資金…全事業費の20~30%
・金融機関、補助金等による調達…全事業費の50~65%
これ位のバランスのケースが多いです。
また、事業が軌道に乗り黒字化するまでは7ヶ月以上かかるといったデータもあります。
また、借入金に大きく依存した場合は、毎月の返済額が大きくなるので売上が伸びないと一気に資金繰りが苦しくなります。
こういった部分も考慮し、余裕のある計画が必要なのです。
またここで、「創業補助金」がどれくらいのウェイトにするかも検討します。

④   最後に、①~③がまとまった時点で「収支計画」を策定します。

以上の流れになります。まずは「事業計画書」を完全に仕上げてください。
ぶっちゃけますと、このレベルの「事業計画書」を書ける能力があれば「補助金申請書」なんて楽勝で書けるということです。

企業が活用する補助金の現状

さて、「事業計画書」が完成したら、「補助金申請書」の記入は簡単です。
この部分から必要な部分を引っ張り出すだけでほとんど完成します。

では、企業が活用する補助金の現状について書いていきたいと思います。
まずは補助金の事業背景について簡単に説明します。
実は、平成26年度は「補助金バブル」といっても過言ではありません。
政治背景は、アベノミクス第2ステージに向けて政府は政策を確実に形にしていかなくてはならないのです。
また東京オリンピック開催に向け、東京都でもさまざまな新施策を打ち出していくはずです。
東京オリンピックの開催が決まったことでインフラ関係はもちろん、語学習得や環境関連などの補助金は必ず発生します。
勿論、4月からの消費税の増税による景気の落ち込みを補うためのいろんな種類の補助金も増えることも、まず間違いありません。

中小企業・小規模事業者の革新

しかも、嬉しいニュースがあるのです。
「平成26年度 経済産業省関係予算案の概要」が発表されたのですが
http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/131224_keisanshoyosan1.pdf
「重点分野」として「中小企業・小規模事業者の革新」を実施するとのこと。

具体的には
(1)黒字企業の倍増
(2)開業率10%の実現
(3)小規模事業者に焦点を当てた施策展開
(4)消費税率の引上げに伴う監視・取締り体制
(5)資金繰り・事業再生支援

以上施策を実施すると言っております。経済産業省の本年度予算枠は、15,439億円で昨年度の14,371億円と比べて1,068億円も増えているのです。

これを踏まえて、中小企業の味方である「中小企業庁」が25年度補正予算及び26年度予算で行う施策を明らかにしました。
こちらになります。
http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/131224_chushokigyo1.pdf
中小企業対象の補助金が多くなりました。また、煩雑な申請書を作成に対する負担を少なくするために「原則3枚以内」にするそうです!
となると、内容の濃い「補助金申請書」さえ書くことができれば補助金申請認可される確率は、更に大幅にアップするのです。

「楽勝!」で書ける方法

そこを、これらの情報を知らないので「難しいから申請書なんて書けるわけがない」と、最初からあきらめている企業が殆どなのです。
ここが一番大きく勘違いされているのです。
もう一度言いますが、「事業計画書」がちゃんと書ける状態になると補助金申請書は精度の高いものが「楽勝!」で書けるようになるのです。

企業に対する補助金や助成金の支給制度は、年間2,000以上はあると言われ適用される分野も多種多岐にわたっております。
その中で自社が推進している事と、補助金の事業内容を照合して「ああ、これはうちが推進している事と一緒!」と思ったことは申請してみることが大事なのです。
また、「この補助金、なんとなくうちの事業と似ているから申請しちゃえ!」と申請される方もいらっしゃいます。
「なんとなく」じゃダメなのです。
また、最悪なケースは、補助金獲得が前提となってしまい事業計画が「後付け」の方も多くいらっしゃるのです。
このケースの場合、後々絶対苦しむのが目に見えております。
残念ながら、ここも大きく勘違いされております。

もし、補助金申請が認可されても、後は確実に「地獄」が待っています。
だから私は、「まずはしっかりとした事業計画書を書いてくれ!」と言っているのです。
このコラムの初回に、私は「タダほど怖いものは無い」と書いていますよね。
これがどういう意味が分かっていないと、大変な事になるのです。

さて、次回からは、補助金申請が認可されてからの流れについて具体的に書いていきたいと思います。
勿論、「タダほど怖いものは無い」という意味も詳細に説明させていただきます。

この連載の担当は・・・

【連載】補助金・助成金申請で大きく勘違いされていること その7
渡辺 太志
(株)アイズモーション専務取締役
http://www.eyezmotion.com/

某大手機械メーカーに開発職として勤務。
その後、海外事業部で中国で一からの工場立ち上げに技術者として参画。その後、大手コンサルファームにてコンサルタントとして中小企業の経営戦略から組織開発までのトータル支援を行う。
特に製造業のネットショップ構築で何を持ってPRすべきかを経営者目線で検討しより優れた戦略・戦術構築を行うのを得意とする。